公開日: 2023.10.16 更新日: 2024.05.10
予約キャンセルに対する返信メールの例文・書き方とは?
予約キャンセルの連絡がお客様から伝えられた場合、店舗側としてはメールなどで返答する必要があります。しかし、メールの書き方・記載内容や、メールを送る際のポイントが分からず、困惑している方もいるでしょう。
この記事では、予約キャンセルに対する返信メールを送る場合のポイントについて詳しく解説します。さらに、具体的な返信メールの例文や、店舗側の全体的な予約業務に関する業務負担を軽減できる予約システムも紹介するので、ぜひご覧ください。
目次
1.予約キャンセルに対して返信メールは必須
予約制を導入している店舗では、お客様からの予約キャンセルが少なからず発生します。予約キャンセルは店舗にとって痛手ですが、そのまま放置することはおすすめしません。お客様から予約キャンセルの連絡があった場合は、返信メールで対応する必要があります。
返信メールが必須である理由の1つは、予約キャンセルが適切に行われた旨をお客様に通知するためです。加えて、返信メールはお客様に丁寧な印象を与えるため、将来的な来店にもつながるでしょう。
2.予約キャンセルに対する返信メールを送る際のポイント
予約キャンセルに対する返信メールを送る際、注意したほうが良いポイントがいくつかあります。具体的には、メールの文面や内容・事務的事項の記載・送るタイミングなどに関してです。以下では、8つのポイントを取り上げ、それぞれについて分かりやすく解説します。
2-1.お客様の目線に立ってメールを書く
お客様の目線に立って返信メールを書いてください。お客様の中には、予約キャンセルをすることに不安や罪悪感を抱く人もいます。お客様の目線に立ってメールを書くこととは、お客様が抱えている不安を解消する言葉を盛り込むことを意味します。
例えば、文末に「スタッフ一同、ご来店をお待ちしております」といった一文を添えると、お客様には「予約キャンセルしても大丈夫だった」という安心感が生まれるでしょう。同時に、今後の予約を取り付ける機会にもなります。
お客様の心情を汲み取り、1回の予約キャンセルでつながりを絶たないように心がけてください。
2-2.連絡してくれたことへの感謝を伝える
返信メールでは、予約キャンセルの連絡に対する感謝をしっかりと伝えます。近年は予約をしても無断キャンセルするお客様は少なくなく、店舗経営者の頭を悩ます問題となっています。予約キャンセルの連絡に時間を割いてくれるお客様はありがたい存在です。
予約キャンセルの連絡がなければ、お客様の席を用意し続けるため、時間は無駄に経ち、売上にもつながりません。連絡があれば、キャンセル分の時間枠を別のお客様に配分したり、キャンセルのあった時間枠で事務業務をしたりするなど、時間を無駄にすることを防げます。心から感謝を伝えてください。
2-3.相手への気遣いの言葉を入れる
お客様に対する気遣いの言葉が、返信メールでは欠かせません。病気や緊急の用事といった理由で予約キャンセルをする場合など、お客様を気遣った言葉はポジティブな役割を果たします。店舗のイメージアップにもつながるでしょう。
具体的な気遣いの言葉としては、病気や体調不良の場合は「ご無理せずに」「ご自愛ください」など、相手の身体をいたわる言葉が適切です。また、緊急の用事ができたお客様には「大変お忙しいところ、ご連絡ありがとうございます」といった一文を添えてください。
気遣いの言葉を受け取ったお客様は店舗に良い印象を抱くのみならず、再予約や友達紹介といった店舗のためになる行動を起こしてくれる可能性も十分にあります。
2-4.できる限り早く返信する
返信メールは、可能な限り早く送ることが大切です。予約キャンセルの連絡を受けたら、放置せずに対応してください。店舗から何も連絡がないと、お客様はキャンセル手続きが適切にできたかどうか分からず、不安になるためです。
店舗の仕事が忙しい際など、メール対応が遅くなる可能性はあります。しかし、円滑なメール対応はビジネスをする上で大変重要です。担当スタッフを配置するなど、体制を整えてください。スピード感をもってメール対応すれば、お客様の不安は取り除かれ、店舗への信頼度も増します。
2-5.キャンセル料は必ず記載する
キャンセル料が発生する場合は、必ず返信メールに記載します。キャンセル料が発生するかどうかについては通常、予約規定などに条件が記載されているものの、お客様が見落としている可能性もあるためです。
経営者にとって、キャンセル料は収入源の1つであり、徴収も大切な仕事です。返信メールの中では、予約キャンセルが行われたために規定のキャンセル料が発生した旨と、金額・支払期限などの必要な情報を漏らさず記載します。
キャンセル料について触れる際は、お客様が支払いを不本意に感じないように丁寧に伝えることが大切です。お客様に快諾してもらえるよう、店舗側としても心苦しい胸の内を明かしつつ、しっかりと支払いを求めてください。
2-6.マイナスなことは避ける
返信メールには、マイナスな言葉や内容を盛り込まないでください。予約キャンセルによって経済的なダメージや感情面での落胆・不満があったとしても、言葉にして伝えることは禁物です。店舗とお客様との関係において、ネガティブな話を持ち出すのは賢明ではありません。
予約キャンセルをしたことに恐縮して申し訳なく感じているお客様に対し、返信メールでネガティブな話を伝えると、事態が悪化する可能性もあるでしょう。マイナスなことは避け、将来の予約に結びつく感謝や気遣いなどポジティブな内容を入れてください。
返信メールは、お客様と良好な関係を保つための手段として活用することをおすすめします。
2-7.分かりやすく件名を書く
返信メールの件名は、簡潔に分かりやすく書くことがポイントです。予約キャンセルに対する返信メールであることを、お客様に即座に認識してもらうためです。分かりにくい件名をつけると、迷惑メールと間違われて削除されたり、開封を後回しにされたりする可能性もあるでしょう。
分かりやすい件名とは、メールボックスの中に入っている多くのメールの中でぱっと目につく件名を指します。いかに短く、明瞭な言葉で表現できるかが重要です。店舗名やキャンセルとなった予約の日時を入れることも、件名を目立たせる方法の1つです。
工夫を凝らして作成した返信メールを、お客様にできるだけ早く読んでもらうためにも、分かりやすい件名をつけて送信してください。
2-8.今後の利用につなげる
返信メールでは、お客様に対して今後の利用を促してください。今回は何らかの理由で予約キャンセルとなったものの、返信メールをうまく活用すると、将来的な店舗の利用につながります。常に前向きな姿勢でお客様に対応することが大切です。
例えば、返信メールの中で代替の日程をいくつか提案したり、お客様の都合が良い日時を尋ねたりすると、予約につながります。新しい予定の見通しがすぐにはつかない場合も、「いつでもご予約をお待ちしています」という言葉を添えておくと、お客様も予約しやすくなるでしょう。
3.予約キャンセルに対する返信メールの書き方・記載内容
予約キャンセルに対する返信メールは基本的に、通常のビジネスでやり取りするメールの書き方やマナーに準じて書きます。以下では、返信メールを構成する項目を取り上げ、それぞれの書き方や記載内容について簡潔に説明します。
◆宛名
返信メールの文頭には必ず宛名を入れてください。別のお客様の名前を書いたり、誤った漢字を用いたりしないよう、十分に気をつけます。名前の最後には、敬称の「様」を入れることも忘れないでください。
◆挨拶
返信メールの書き出しでは、「この度は、ご連絡いただきありがとうございます」など、予約キャンセルの連絡に対するお礼を述べます。
◆本文
本文では、予約キャンセルを受け付けた旨を伝えます。後々の誤解やトラブルを防ぐため、予約日と予約キャンセルを受け付けた日時を明示してください。本文は、簡潔に分かりやすくまとめることがポイントです。
◆結び
結びには、「またの機会をお待ちしております」など、再予約につながる一文を添えます。病気による予約キャンセルの場合には、体調の回復を願っている旨を伝えてください。
◆署名
署名には、店舗名・担当者名(メールの送信者)・店舗住所・ウェブサイトのURL・メールアドレス・電話番号などを記載します。
3-1.返信メールで引用する場合
返信メールでは通常、必要に応じて相手から送られたメール内の文章を引用します。例えば、相手の質問に回答する場合です。返信メールを書く際に、自ら改めて質問を書き直すよりも、相手の文章をそのまま引用したほうが簡潔で明確になるためです。
返信メールで相手の文章を引用する場合には、一定のルールが伴います。例えば、文章の文頭に不等号の「>」をつけることもルールの1つです。不等号がついていると、引用した文章と自ら書いた文章との違いが一目で分かります。
万が一、引用する相手の文章内に誤字脱字があっても修正せずにそのまま用いてください。誤りを修正すると、原文と引用文に差異が生じ、後になって不要な誤解やトラブルを招く可能性があります。
4.予約キャンセルに対する返信メールの例文2選
予約キャンセルに対する返信メールは、お客様の事情に応じて書き分けてください。例えば、予約キャンセルの理由が「体調不良」と「急用」では、返信メールの内容を変えて書く必要があります。以下では、予約キャンセルの理由別に例文を2つ紹介します。
4-1.お客様が体調不良で予約をキャンセルする場合
お客様が体調不良のために予約キャンセルをするケースは少なからずあります。返信メールでは、予約キャンセルの連絡をしてくれたことへの感謝を告げる文章から書き出すと、印象が良くなります。
【メールの例文】
○○様
この度はご体調が優れない中、ご連絡をいただき誠にありがとうございます。
お身体の具合はいかがでしょうか。
○月○日○時のご予約につきまして、本日○月○日にキャンセルを承りました。
今はゆっくりご静養なさってください。
体調がお戻りになった際に、改めてご予約をいただけますと、嬉しく存じます。
スタッフ一同、○○様の回復をお祈りするとともに、再びお目にかかれますことを楽しみにお待ちしております。
文中には体調を気遣う言葉を入れるとともに、回復した際に予約してもらえるよう促す言葉も添えるように心がけてください。
4-2.お客様が急用で予約をキャンセルする場合
急用による予約キャンセルに対しても、時間を割いて連絡してもらったことに対する感謝の言葉から書き出します。
【メールの例文】
○○様
この度はご多忙のところ、ご丁寧にご連絡をくださりありがとうございます。
○月○日○時に承っておりましたご予約につきまして、ご都合がつかなくなってしまったとのこと、かしこまりました。○月○日付けで予約のキャンセルを承りました。
当店では、ご予約の変更にも柔軟に対応しております。
お手すきの際などに、○○様のご都合の良い日時をぜひお教えください。
○○様のご来店をスタッフそろって心からお待ちしております。
返信メールでは予約キャンセルを受け付けた旨を記載するとともに、再予約につながる内容を盛り込みます。お客様の心に響くような温かく丁寧な言葉で伝えてください。
5.無断キャンセルへの対応|メールは送るべき?
無断キャンセルとは、予約当日になってもお客様から連絡がなく、店舗にも現れない状況を指します。お客様から予約前後にまったく連絡がない場合でも、店舗側からはアクションを起こしてください。何もせずにいることはおすすめしません。
お客様の中には予約を忘れていたり、予約日を間違えていたりするなど、うっかりした理由から無断キャンセルしてしまったという人もいます。このため、深入りしない程度に事情を確認するとともに、今後の対応などについて伝えるメールを送ります。
無断キャンセルによって経済的な損失を被る店舗側には、失望や怒りといった負の感情が生まれがちです。しかし、メールでは決して感情的にならず、お客様との良好な関係を維持できるように冷静に対応してください。
5-1.無断キャンセルへの対応メールの例文
以下は、無断キャンセルをしたお客様への対応メールの例文です。予約日時を記載し、お客様が連絡なしに来店しなかったため、予約をキャンセル扱いとした旨を明確に示してください。
【メールの例文】
○○様
日頃より、弊店をご愛顧くださり誠にありがとうございます。
○月○日○時にご予約を承っておりましたが、ご来店いただけませんでした。不測の事態が起きたのではないかと、案じております。
今回の予約につきましては、誠に勝手ながらキャンセルの扱いとさせていただきました。ご了承ください。不明な点などありましたら、お問い合わせください。
お時間のある際には、再びご予約くださいますと幸いです。
○○様のご来店をスタッフ一同、心からお待ちしております。
無断キャンセルせざるを得ない事情があった可能性も考慮して、お客様をいたわる言葉を付け足すと、メールの印象が良くなります。また、お客様には改めて予約するようにさりげなく促すことも大切です。
6.店舗側から予約をキャンセルする場合のメール例文・ポイント
予約キャンセルはお客様側からのみならず、店舗側から行うこともあります。オーバーブッキングとなったり、店舗やスタッフに急な事情が生じたりする場合です。日程調整がつかずに予約をキャンセルする際は、迅速にお客様にメールで通知します。
下記は、店舗側から予約をキャンセルする旨をお客様に伝えるメールの例文です。
【メールの例文】
○○様
日頃より、弊店をご愛顧いただき誠にありがとうございます。
○月○日○時にご予約をお申込みいただきましたが、すでに別のご予約で埋まっているため、○○様のご希望に添いかねます。大変申し訳ございません。
当日の別の時間帯、または翌日の同じ時間にはスケジュールの余裕がございます。
ご予約を変更していただくよう、お願いできますでしょうか。
いずれもご都合がつかない場合は、別の日時でもご予約を承ります。
○○様のご希望の日時をお教えくださいますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
メールでは、予約日時の変更を依頼する理由を明確に伝えます。店舗側の都合であれば、誠意をもって謝罪します。文中では代替案を複数提案することも大切です。お客様から新しい予約日時についての返信メールを受信した際は、予約日時を確定させて早めに返信してください。
7.予約業務の負担を軽減できる予約システム
店舗経営において、予約に関連する業務は概してスタッフの負担となりがちです。通常業務と平行し、予約メールと予約キャンセルメールの対応・予約管理といったさまざまな業務を行うには一定の時間と労力を要するためです。
そこで、予約業務の負担を軽減する手段として、予約システムの導入をおすすめします。予約システムとは、予約受付からキャンセル対応までさまざまな業務を遂行するツールです。予約システムを導入することで、スタッフが抱える負担の軽減に効果を発揮します。
現在、さまざまな予約システムが開発・販売されています。例えば、「リザエン」は美容院・サロン・飲食・医療・スクールなど200業種以上に対応可能な予約システムです。ビジネス版とエンタープライズ版があり、多種多様な企業で運用されています。
ビジネス版は、予約管理・顧客管理・セキュリティ強化・自動返信メールなど多彩な機能があり、本格的な高機能予約システムを低価格で利用可能です。予約件数に応じて料金を設定しているため、ビジネス規模に応じた料金で運用できる点が魅力です。
さらに、導入前後のサポート体制も充実しています。設定や操作に困った際は専門のサポートスタッフに気軽に質問でき、カスタマーポータルサイトでは常に最新情報を提供しているため、安心して予約システムを利用できるでしょう。
まとめ
予約キャンセルの連絡を受けた場合は、できる限り素早く返信メールを送るなどの対応を取りましょう。メールを書く際は、お客様の目線に立ちながら、お客様がポジティブな気持ちになれるようにする必要があります。ただし、キャンセル料などを設定している場合は、心苦しさがありますが、忘れずに返信メールに記載しましょう。
お客様へのメールの送信などを含む、予約業務の全般的な負担を軽減するためには、予約システムの活用がおすすめです。「リザエン」は、業務負担の軽減を安心して進められるように、サポート体制を整えているので、予約システムの導入を考えている方は、ぜひ利用をご検討ください。