公開日: 2024.03.18 更新日: 2024.05.10
団体予約を受けるメリット・課題|予約管理を効率化するシステムも
アミューズメント施設やホテル、さらに飲食店などの幅広い業界においては、数名の個人予約だけでなく、ときとして10〜15人以上の団体予約が入るケースもあるでしょう。
事業者にとって、団体予約はさまざまなメリットがある一方で、手続きや管理が煩雑になったり、予約枠の調整が難しくなったりするなどの課題も生じます。団体予約に関して事業者が抱える課題を解決するためには、予約システムの導入がおすすめです。
そこで今回は、事業者が団体予約を受け入れるメリットと主な課題から、予約システムの概要、選び方、成功事例まで詳しく紹介します。団体予約に関する作業の効率化を図りたい方は、ぜひご覧ください。
目次
1.団体予約を受け付けるメリット
団体予約の受け入れは、1名〜数名の個人予約と比較して煩雑な作業が増える傾向にあります。それにもかかわらず、多くの事業者が積極的に団体予約を受け入れているのは、「煩雑な作業による負担」を上回る大きなメリットがあるためです。
そこでまずは、事業者が団体予約を受け付けること・団体向けプランを提供することの代表的なメリットを2つ紹介します。
1-1.一度に多くの売上を得られる
団体予約を受け入れる最大のメリットは、一度に多くの売上を得られるという点です。
例えば、同じ「2時間」という時間枠であっても、2名の個人予約と20名の団体予約とでは得られる売上が大きく異なることは明白でしょう。
20名の団体予約はその分スタッフの投入も必要となりますが、単純に2名の個人予約で必要となったスタッフ数の10倍が必要となるわけではありません。1〜2名という少人数のスタッフを追加投入するだけでうまく回せれば、人件費も抑えつつより大きな利益の獲得も期待できます。
1-2.多くの人に施設・展示品の魅力をアピールできる
団体予約の受付は、日々個人予約を受け付けているホテルや飲食店などのほか、基本的に個人予約は受け付けない工場・ミュージアムといった施設にもメリットがあります。
SNSが普及した近年では、ネットを通して施設や展示品の魅力を伝えることも容易となりました。しかし、SNS上は視覚で得られる情報しか伝えられず、実体験で得られる魅力のアピールは困難です。
基本的に関係者以外は立ち寄らない施設が団体見学の予約を受け付けることによって、一般消費者や株主、取引先といったステークホルダーとの接点を効率的につくれます。現場での実体験を通して、施設や展示品、さらに製品の魅力をしっかりとアピールできるほか、一度に多くのファンを獲得することにもつながるでしょう。
2.団体予約に関して事業者が抱える課題
幅広い業界・業種にとって、団体予約の受付は豊富なメリットを享受できるものである一方、いくつかの課題点が生じるケースも少なくありません。
団体予約に関して事業者が抱えやすい課題としては、下記が挙げられます。
- 契約手続きが煩雑
- 経理・予約管理が煩雑
- 予約枠の調整が難しい
ここからは、それぞれの課題について詳しく説明します。
2-1.契約手続きが煩雑
団体予約を受け入れる際は、第一に「契約手続きが非常に煩雑」という課題が生じます。
例えば、ホテル・観光ツアー業界が20名の団体ツアー客を受け入れる場合、下記のような手間が発生するでしょう。
- 一人ひとりに契約関係の説明・手続きを行う必要がある
- セットプラン・オプションなどによっては、各事業者への契約手続きやすり合わせ・やり取りを行う必要がある
- 1人でも契約に手間取ると、団体プランの契約完了までの時間が長引く
こうした課題はスタッフの負担が増える要因となるほか、手間がかかるぶん人的コストも発生します。そのため、団体予約ならではの「一度に多くの売上を得られる」というメリットも薄まってしまいます。
2-2.経理・予約管理が煩雑
団体予約を受け付けて間もない事業者の場合、割引のきいた団体料金の設定や通常営業とは異なるタイミングでの清算を行うことも多々あるでしょう。こうしたイレギュラーなケースは、慣れていないことから経理の手間もかかる傾向にあります。
また、これまで紙の予約台帳を使用していたというケースも少なくありません。個人予約の場合は紙の予約台帳による手作業の予約関連業務でも作業効率にさほど影響は及ぼしませんが、団体予約となると俄然手間が増えます。手間が増えるぶんミスしやすくなる点も、1つの課題と言えるでしょう。
2-3.予約枠の調整が難しい
団体客は人数が多いため、予約枠の調整も困難となります。例えば、飲食店・レストラン業界で15人の一般団体客から予約申し込みを受けた際、指定の日にち・時間に15人以上の枠がなかった場合は断らざるを得ません。たとえ14人分の予約枠や座席が空いていたとしても、そこに15人の団体客を案内することは不可能でしょう。
3.団体予約に関する作業を効率化できる予約システムとは?
団体予約の受け入れによる課題は、「予約システム」の導入で解決できる可能性があります。
予約システムとは、予約関連業務を一元管理できるシステムのことです。予約システムを導入すれば、団体予約の受付・管理に関する業務の効率化を図れるでしょう。
ここからは、団体予約に関する作業を効率化できる予約システムの主な機能を紹介します。
3-1.予約管理機能
予約管理機能は、「予約受付機能」と「予約情報の確認・管理機能」をまとめたシステムのことで、予約システムのメイン機能でもあります。
基本的に、予約受付機能は予約サイトを通して運用されるため、営業時間を問わず24時間365日予約を受け付けられます。また、予約者や管理者による予約の完了・変更内容はシステム上にリアルタイムで反映されるため、常に最新状況を確認できる点が特徴です。
また、予約システムによってはキャンセル待ち機能が備わっているものもあり、予約の取りこぼしを最大限減らせます。
3-2.メール送信機能
メール送信機能とは、予約者・管理者が受付・変更・キャンセルなどの行動をとった際、それぞれの行動に応じた確認メールを自動で送信する機能です。配信できる主なメールの種類には、下記が挙げられます。
- 予約者が予約した際の「予約確定メール」
- 予約者がキャンセルした際の「予約キャンセルメール」
- 予約日前日・当日の「リマインドメール」
- サービス提供後の「お礼メール」 など
また、メールの文面は管理者側が自由にカスタマイズできるケースがほとんどです。サービス利用時の留意点を記載したり、利用後の口コミ投稿を促す内容にアレンジしたりするなど、あらゆる工夫ができます。
3-3.顧客管理機能
顧客管理機能とは、氏名・性別・メールアドレス・来店履歴といった「予約者の個人データ情報」を一元管理できる機能です。
予約管理機能やメール送信機能と違って毎日のように触れる機能ではないものの、抽出した顧客データはサービスの見直し・改善案や集客方法の検討時に有効活用できます。
予約システムによっては、Googleアナリティクスと連携できる場合もあり、データをより詳しく分析することも可能です。
3-4.予約枠設定機能
予約枠設定機能とは、「ユーザーが選択できる予約枠」を作成するための機能です。
具体的には、予約システムと連動したカレンダー形式の予約枠をベースに、時間・日付単位で予約枠を選択できる「時間タイプ/日付タイプ」などの機能があります。また、定められた時間割表から対象サービスを選ぶ「時間割タイプ」も人気の予約枠設定機能です。
これらの予約枠設定機能は、多くの予約システムで用途に応じた柔軟なカスタマイズが可能です。
3-5.顧客分析機能
顧客分析機能とは、過去に予約システムで収集した顧客情報を分析するための機能です。
分かりやすく説明すると、「顧客管理機能に分析機能が備わったもの」であり、新規顧客を含む累計顧客数や予約システムの利用ユーザー数を自動でグラフ化できます。顧客分析機能を活用することで、予約システムや店舗・サービス内容における改善点の発見につながるでしょう。
4.団体予約の受付に向いた予約システムの選び方
これまで、紙の予約台帳などを用いて手作業で団体予約の受付を行っていた場合は、予約システムを導入するだけでも大幅な業務効率化が期待できます。
しかし、業務をスムーズに進めるほか、スタッフの業務負担も最大限抑えるためには、団体予約の受付に適した予約システムを選ぶことが大切です。
そこで次に、団体予約の受付に向いた予約システムの選び方を紹介します。
4-1.既存システムとの親和性が高いか?
団体予約の受付に向けて予約システムを選定する際は、自社でもともと導入していた既存システムとの親和性をチェックしましょう。
例えば美容室の場合、予約システムのほか、ポータルサイトを通した予約を受け付けるケースも多いでしょう。予約システムとポータルサイトが連携できていなければブッキングが起こりやすくなってしまうため、「ポータルサイトのシステムと連携できるか」といった点が重要なポイントとなります。
4-2.決済機能が用意されているのか?
予約システムには、決済機能があるものとないものが存在します。基本的に、決済機能のある予約システムのほうがより有効に活用できるでしょう。
決済機能のある予約システムであれば、オンライン予約と同時にクレジットカードや電子マネーなどで支払いを完了できます。
日本では近年、キャッシュレス決済が急速に普及しています。予約者にとっては現金を用意する手間がなくなるほか、事業者にとっては会計業務の負担軽減・現金の未回収リスク軽減につながるなど、双方にメリットがあります。
また、観光地として人気のある地域の場合は、外国人観光客の取り込みにも寄与するでしょう。
4-3.無料プラン・トライアル版を試せるのか?
予約システムによって機能性は異なるうえ、実際に使用してみなければ使い勝手をしっかりと把握できません。予約システムを導入したことがない場合は、無料プラン・トライアル版を活用してお試しで導入することがおすすめです。
多くの予約システムには無料プラン・トライアル期間が設けられています。まずはお試しで導入してみて、「自社に適した機能が揃っているか」「操作性が高く使いやすいか」といった点を判断した後に有料プランへアップグレードすると良いでしょう。
4-4.自社と近い業種で導入実績があるのか?
予約システムを選ぶ際は、各予約システムの公式サービスページから導入実績をチェックすることも大切です。
また、単純に導入実績が多い予約システムが優れているというわけではありません。幅広い業種での実績が豊富で、多くの業界から高い評価を得ていたとしても、「自社と近い業界・業種での実績があるか」は必ず重視しましょう。
類似企業での導入実績は、予約システム選定時の重要なポイントとなり得ます。導入実績が豊富で同業他社からの評価も高い予約システムは、「自社との親和性が高く、使い勝手が良い」と判断できるでしょう。
5.予約システムを導入して業務効率化に成功した事例
団体予約の受付が行える予約システムの1つに、「リザエン」があります。
リザエンは、高いセキュリティ性と柔軟なカスタマイズ性を強みとした予約システムで、自治体・グローバル企業をはじめとした200業種以上の導入実績を誇っています。
多くの見学施設や宿泊施設、飲食店などでは、予約システムの導入により業務効率化を実現できています。最後に、リザエンを導入して業務効率化に成功した事例を業種別に紹介します。
5-1.工場見学・施設見学
◆朝日酒造株式会社の酒蔵見学の予約
日本酒の製造・販売を手がける朝日酒造株式会社は、酒蔵見学のWeb予約システムとしてリザエンを導入し、電話での予約受付業務の負担を解消しました。今後は、有料試飲の見学をはじめとした不定期イベントの予約にも導入予定となっています。
◆ニッカウヰスキー株式会社のニッカウヰスキー余市蒸溜所予約
ウイスキーの製造・販売を手がけるニッカウヰスキー株式会社は、来場者増にも対応できるガイド付き蒸溜所見学のWeb予約システムとしてリザエンを導入しました。予約受付時間の拡大のほか、Web/電話予約の一元管理による業務効率化も実現できました。
5-2.観光ツアー・アクティビティ
◆株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの東京ゲームショウ体験予約
ゲームコンテンツの企画から販売までを手がける株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、東京ゲームショウにおける試遊イベントの事前予約システムとしてリザエンを導入しました。アクセス集中に耐えるサーバーや悪質な操作に耐えるシステムの構築といった課題をすべて解決した予約システムは、複数会場の予約受付にも導入されました。
◆株式会社bs'scene(ビスシーン)の『小江戸川越街歩き』の着物・浴衣レンタル予約
振袖専門写真スタジオを運営する株式会社bs'scene(ビスシーン)は、着物・浴衣レンタルの予約システムとしてリザエンを導入しました。柔軟なカスタマイズ性や導入コストの安さ、さらに導入スピードの早さが決め手となっています。
5-3.ホテル・宿泊施設
◆ソースネクスト株式会社の電話サポート予約
ソフトウェア・ハードウェア製品の企画から販売までを手がけるソースネクスト株式会社は、製品購入者の電話サポートにおける予約サービスとしてリザエンを導入しました。お客様の希望する時間帯に予約できるようになり、サービスの品質向上につながっています。
◆アットホーム株式会社のWeb商材の予約・在庫管理
不動産関連サービスを提供するアットホーム株式会社は、Web商材の予約・在庫管理の仕組み構築に向けてリザエンを導入しました。社内外からのリアルタイムでの在庫共有・申込処理を実現しています。カスタマイズ性の高さと導入コストの安さが決め手となっています。
5-4.飲食・レストラン
◆有限会社エスケイ・コーポレーションの升屋様向けコース予約 ライトコース
飲食店を経営する有限会社エスケイ・コーポレーションは、経営する居酒屋の予約システムとしてリザエンを導入しました。来客数と卓数を連動させた予約管理によって、予約関連業務にかかる手間を大きく削減できています。また、予約ページに明記した利用時の注意点によってトラブルのないスムーズな予約受付も実現できました。
まとめ
団体予約には、「多くの売上を得られる」「多くの人に魅力をアピールできる」といったメリットがある一方で、契約手続きや関連業務が煩雑になるという課題も生じます。こうした課題を解決し、団体予約に関する作業をさらに効率化させるためには、予約関連業務を一元管理できる予約システムを導入するのも一案でしょう。
団体予約の受付に適した予約システムなら、「リザエン」がおすすめです。リザエンはセキュリティ性・カスタマイズ性の高さなどを強みとしており、幅広い業種で豊富な導入実績を誇っています。
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